「タカノフルーツパーラー」のマスクメロンパフェを食べた

一度では終わらなかったパフェブログ、今回は新宿のタカノフルーツパーラーのマスクメロンパフェ(1680円)だ。
やはり自分はフルーツパフェが好きである。「メロンは野菜ではないか」という下らないことを言う人がいたら、フルーツ(果物)かどうかは、受け手がそう認識するかどうかで決めるんだ、メロンは紛うことなきフルーツじゃいと言ってやる。それは「何をアイドルとするか」という議論と似ている(このパフェブログは必ずパフェとアイドルを無理やり絡ませるというルールでいきます)。


3月1日(火)、新宿高野のビルの5F。一人で行くにはだいぶためらわれる。隣接のフルーツバーは女性と同伴ではないと入れないようだ。
さて、空腹なのでパフェの前にローストビーフサンドイッチを食す。非常に美味。適度にお腹が満たされたところで、マスクメロンパフェ登場。

毎度画像不鮮明だ、携帯を変えねば。
カットされたメロン5片がグラスの周囲を飾る。中央にメロンアイス。その脇に控えめに薄く緑がかったメロンゼリー。メロンアイスの下にはバニラアイスがたっぷりと。その下、締めにカットメロンとメロンジュース。見たところ、けっして全体量としてボリュームがあるとは言えない。
まずはメロン5片を攻める。そういえば久しくメロンを口にしていなかった。それでいきなり申し分のない完熟マスクメロンを食べたものだから、あまりの美味しさに震えた。カットメロンを2つほど残して、メロンゼリーに口をつける。ほのかなメロン風味。自己主張が強くないつつましげなゼリーである。あくまで主役は果実、ゼリーは脇役に徹するという潔さ。続いてメロンアイス、果実とはまた違った甘さだ。カットメロンも完食し、中層のバニラアイスを食べる。つめたい。いままでのメロンの楽園を忘れさせるかのような極寒の地に誘われる。
前回、「パフェは上下に長い構造によって、ある程度食べる順番が決まってくる」と書いたが、もちろん全てが作り手に決められるわけではない。今回のメロンパフェにおいては、カットメロンとメロンアイス、メロンゼリーをどう食べていくかは食べ手に任されている。運ばれてきたパフェを目の前にして、さあどこから攻めるか、と考えるのは非常に胸踊ることである。
大仰に言えば、パフェを食べることは山登りのようなものである(筆者は山登りの経験一切無し)。山頂(パフェの場合は逆に最下層)を目指すことは決まっているが、どのルートを通っていくかは登り手(食べ手)に委ねられている。
メロンの緑地からバニラアイスへの移行は、さながら雪山へと足を踏み入れるがごとき体験である。雪山の寒さで、一旦メロンのことは頭の中からきれいさっぱり消え失せてしまう。それほどバニラアイスの力は強大である。
雪山を耐えしのんで、ようやくたどりついた山頂は再び楽園である。溶けたバニラアイスとメロンジュース(カットメロンからも染み出す)のハーモニー。最後の最後に残したカットメロンの至福の味わい。
さほど大きいパフェではないのに、征服するのに20分もかかった。存分に味わった結果である。その後しばらく放心状態。アイドルのライブに熱狂した後のような、陶酔感。しばらく、パフェ道に邁進する他ないようだ。