ももクロのもも・もも

12:30〜13:00
初のももクロイベ参加。メンバーの名前もよく知らない状態で秋葉原UDXシアターへ向かう。12時からの整理券配布に合わせて会場に到着するも、思ったほど列は伸びておらず。メディア上でかなり扱われてきた印象よりは、まだまだマイナーな存在なのか、と感じる。並んでいる間に、携帯でももクロのメンバー名と顔をだいたい覚える。12時になり、1000円払って整理券を引く。…13番。若い。ビギナーズラックか、この薄々ヲタが良番を引くことに若干の申し訳なさと期待感。
それにしても、運営するスタッフがハロ現場と比べて発声も動きもよく、きびきびとした印象で好感が持てる。ハロでもこのくらいやってくれれば余計な問題も起きないんじゃないかと思うのだが。
開場し、実質2列目の最中央ポジションに着席。客全員が着座するまで移動は禁止されており、着座していなかった人の荷物がスタッフによってすみやかに撤去される徹底ぶり。ライブは着座のまま見るようにとのこと。まあ確かに、立って応援するような会場ではない気がした。200人も入らないようなホール。
ライブ始まる。メンバーが登場すると、自分の頭に身長のデータがインプットされていなかったため、はじめ誰が誰だか判別がつかず。それでも有安杏果はよく目立つ。ぼくのロリコン的な性ゆえか、どうしても背が低い存在に目が行くのは仕方がないところ。
正直曲は全く知らないので、ノリ方は周囲の常連さんたちを見よう見まねでやってみる。立てない分、上半身と叫びでいかに応援するかという勝負になっている。PPPH的なものとか、ロミオとか、名前のコールとか、一般的なアイドル文化がそこにはある。メンバーの自己紹介は客とのやりとりがフォーマット化されていて、そのお約束が分からないぼくは取り残された。
それにしても、実質2列目最中央の席は、センターポジションに来るメンバーとゼロズレの位置であり(1列目の座席と半個分ずれているため、前の視界も開けている)、アイドルとの1対1幻想を喚起されるに最も危うい位置であった。この距離で見ていたら、やはり楽しい。というか、なんか、性的な意味から半分ずれたところでの高揚感というのがアイドルのライブにはある。
推すなら百田(ももた)夏菜子か有安杏果(ももか)だと思いました。ももももです。ももクロのももももがもえです。またどこかでイベントには行きそうだ。1000円って、確かに、出しちゃう額だもんなあ。

現代エロマンガ

秋葉原駅近くの書店で、エロマンガの立ち読みをする。正直、エロマンガについて全く知らない。だが、いま、「エロマンガ・スタディーズ」を読み始めたので、興味がある。

エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門

エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門

多種多様なエロマンガが試し読みできるようになっていたので読んでみる。いろいろなジャンルをつまみ食いしてみたが、印象としては、どうしてもエロを中心に据えると、ストーリー展開が急になってしまうのかな、ということだった(しかしそれは一面的な印象ではあろうと思う)。
ふたなり、同性愛、近親相姦…なるほど、しかし圧倒的な性行為の強度の前に、そうしたジャンルの違いというのは、問題になるのだろうか、という気もする。しかしながら一方で、たとえ脱がすとしても、その前にコスプレをさせる重要性、というのも分かる。あるいはまた、エロマンガは「性欲の処理」の効率化が問題なのだろうか、それとも、エロマンガという趣味や主義の問題なのだろうか。ほとんどお化けに近いような女性の身体(まあ特にその形状が多様性を持つのは胸だが)に対して、単なる性的な興奮という目的以上の、表現の可能性への賭けがないだろうか。
ともあれ、エロマンガ全体の熱気と、あと客の熱気に圧倒される。あと驚いたのは、表現の規制で性器に黒線が入れられているのだが、エクスキューズとして入っているだけで、実質性器は露わに表現されているという実態を目の当たりにしたことだ。あーそうなんだ。たしかにこれを見る人が見たら、とんでもない、と思うだろう。

m's秋葉原店

続いて、秋葉原駅前、大人のデパート「m's」秋葉原店に行く。最近の流れとして、性のカジュアル化というのがあると思われる。その象徴として、「テンガ」をはじめとする性にまつわるグッズのデザインのポップ化があると思うが、この店も敷居が低いというか、(実質そうではないにしても)誰にでも入れる雰囲気を外観としては醸している。実際、外国人、若いカップル、若い女性数人など、子供を除く幅広い客層をなしていた。
まず主要目的であるところの6階のラブドール展示を見に行く。ラブドールのカタログと、ガラスケースの中に6〜7体ほどのラブドールがポーズを決めている。リアルを追求したタイプの人形と、リアルではない理想を追求した人形がいる模様。紹介ビデオを見て思うが、日本の技術力の高さと飽くなき探究心は尊敬に値する。というわけで以下の展覧会にも期待。
「人造乙女博覧会 II」http://www.vanilla-gallery.com/gallery/lovedoll/lovedoll2.html



しばらくラブドールを眺めていたら、60過ぎのおじさんが上ってきて、しげしげとある人形を見つめながら「50万かぁ〜…」と悩み始めた。5分ほどずっと、ぶつぶつつぶやいて悩んで、そのあとあきらめたのか、下に降りていった。そばには20万円台の人形もあるのだ。だけど、その人にとっては50万の、ある人形こそがすべてなのだ。そのこだわりを捨ててはなるまいと思う。そうであるならば、もしかすると、「エロマンガは近親相姦でなければダメだ」と思う人がいるかもしれない。それも道理である。そうした人のこだわり、もはや厳然と不合理であるところのそれを無下に否定し去ることの愚かさもまた思う。
下のフロアに降りながら、様々なグッズやらを眺めてみる。単純に、見て回るのは楽しい。SMだろうがコスプレだろうが、いろいろな責め具だろうが、一方で先鋭化するようで、また一方でそれが万人に開かれているようで、なんだか面白い。想像力をバカにしてはいけない。

おいも屋本舗とアイドルショップそしてメイド服のひとたち

おいも屋本舗、初めてイベント開催日に行ってみたら、おそらくイベントの常連さんであろうおじさんたちが、視聴できるコーナーに荷物を陣取っておしゃべりをしていた。一方通常のレジ付近にはついたてができていて、その向こうでアイドルと触れ合うイベントが行われている模様。特に並んでいる商品の傾向の変化は感じず。
原宿でよく見るような生写真屋があったので試しに入ってみると、AKBヲタがわんさかいて、店内で動ける状態じゃなかったので、すぐに退出。それにしても、そこにいたAKBのファン層は格段に若い。若いし、なんか危険な香りがした。見た目ヲタという感じでなく、チャラチャラした若者という風。ああいう人が現場にいたら、ちょっと荒れそうかなあ、と思う。もちろん客層にはいろいろあるだろうけど。
路上を歩いていると、メイド服のビラ配りがいっぱいいるのだけれど、残念な人たちばかりで萎える。なるほど、たしかにアイドルになれる人となれない人がいる。何を着ても、アイドルになれない人は、なれないのだ。


それぞれの客層の違いを感じながらも、総体としての秋葉原はやはり、エネルギッシュで面白かった。どこにおいても、単純じゃない、なんだかぐつぐつ煮えたものがある。アクが強いから、好き嫌いはあるだろうけど。