過誤の重苦

加護亜依さん、19歳の誕生日おめでとうございます。
僕達がアイドルと、ヲタ―アイドルという関係性においてのみコミュニケーションが取れるんだという前提で言うなら、どんなにこちら側の身勝手な言い分であっても、早くアイドルに復帰してくれと言う他はない。
改めて言うが、「タバコを吸った」などというなんでもないくだらない理由で加護は謹慎になってしまった。それが過ちであるかどうかすら僕はあやしいと思うし、謹慎するにしても、ポーズとして十分な期間は過ぎたじゃないか。どうしてこんなにヲタをそして(たぶん)彼女を苦しめなきゃいけないのか。一体これは誰の差し金で、誰の目を気にしたものなのかどうしても理解不能である。
実は僕は矢口の娘。脱退のことだってちぃとも矢口が悪いとは思わないのだ。矢口を非難する人のベタさ加減がいやでいやでしょうがない。アイドルと人間を完全にイコールで考えるという過ちを犯しておいて、平気で非難を続けるヲタの愚かさ。「アイドル矢口」において「人間矢口」はあくまで一部分であって、その他大勢の思惑によって成り立っていることを全く無視して、「人間矢口」100%で出来ているかのように錯覚する愚。そして、その「人間矢口の勝手な行動でファンを裏切った」のような短絡。そんな言説が、今度のハロ紺で矢口が歌うことでまた性懲りもなく出てくることに辟易する。おまえらどんだけアイドルリテラシーがないんだと。


逆に、今度の北九州市長選挙での矢口・飯田の応援ってのは非難されるべきであると思う。
アイドルってのはそれ自体が作品である。それ自体がひとつの価値世界として成立している必要がある。ひとつの宗教を形成していると言ってもいい。いずれにしても、それ自体で価値を持っていなければならない。
だから、自衛隊だとか、〜党の応援だとか、そんな全く別のなんらかの価値世界に与するようなことをしてはいけないのだ。与した時点で、アイドルは人間へと堕落してしまうのだ。ただのタレントだ。タレントとは名ばかりの人間だ。そんなアイドルの価値を貶めるような仕事をしてはいかんのです。


と、自分なりの価値判断を下した後で、でも結局どんな消費の仕方をしたっていいんだよな、という妥協案に逃げることもできるんだが、僕は断固、アイドルを消滅させる方向性には抵抗したい。