京橋千疋屋のトロピカルパフェ 〜生命力の横溢としてのパフェ〜

3月20日京橋千疋屋原宿店にて、トロピカルパフェ(1680円)を食べる。

入っているフルーツは、いちご・パイン・ランブータン・ブルーベリー・ライチ・オレンジ・りんご・バナナ・グレープフルーツ。フルーツの下層には濃いマンゴーアイス、生クリーム、バニラアイス、ラズベリーソース、生クリーム、マンゴーソース。
贅沢。トロピカルという名に恥じないパフェ。
バニラアイスの役割について考える。その冷たさによってフルーツの甘味に慣れた舌を一旦リセットしてくれる。それによって、バニラアイスの下層のフルーツソースをもう一度無垢な状態で味わうことができる。



それにしてもだ。なぜ、フルーツが器をはみだすのか。あるいは、なぜ器を大きくしてフルーツをしっかり中に収めないのか。これはパフェを考える上で重要である。この問いに、トロピカルパフェを食べることで答えを出せた。
それは生命力の横溢だ。フルーツの内奥からあふれる生命力が、器をはみ出すのだ。だから、たとえば一旦フルーツを収めるべく大きな器を用意したとしよう。それでも、結果としてできたパフェは、やはりフルーツが器をはみ出すものとならざるをえないのだ。
これをアイドルで考えてみれば分かりやすいかもしれない。しばしば以下のような凡庸な問いが、非アイドルファンから提出されることだろう。すなわち、なぜアイドルは肌を露出するのか、それは性欲を喚起するためという下衆なものであるのか。しかしそうではない。アイドルの身体の生命力の横溢が、それをまとう衣装を凌駕するというだけのことだ。だからアイドルは露出の多い衣装をまとっているのではなく、アイドルという生命力の已むべからざる表現として、肌が「出てしまう」のだ。