艶春特別開帳・都築響一コレクション 秘蝋の宴 満珍全席(ヴァニラ画廊)

しばしば来訪しているアングラアート中心の画廊「ヴァニラ画廊」。今回の展示はある資産家が蝋人形師に作らせた男女20数体の局部(腰から大腿部にかけて)限定の蝋人形である。
http://www.vanilla-gallery.com/archives/2012/20120106.html
老資産家は自宅の錠前付きの部屋でこれらを大切に保管(崇拝)し、没後遺族により発見された。処理に困った遺族から蝋人形師が引き取り、それを都築響一氏が譲り受け、コレクションとしているとのこと。
展示されている局部は、男女ともバリエーションに富んでいる。黒人や白人のものや、少年少女のもの、あるいは様々なサイズや局部の位置…、これらを依頼者の老資産家は事細かに書面にて人形師へ説明したようだ。その執着、執念とも言える欲望(金額としてはおそらく数千万円はかかっているだろう)。そして老資産家は自室にてそれらに水を供え、崇拝すらしていたという。性と聖の結びつき。実際、並べられたものを見ると、非常に精巧に出来ており、崇拝したくなる気持ちも分かる。大玉門(おおぎょくもん)という女性の局部は、穴の内部奥深くまで細かく作られており、画廊では奥まで見られるよう、そばに懐中電灯が置かれていた。
ヴァニラ画廊が入場料を1000円も取るのは珍しいように思う(普段は大体無料である)が、平日昼にもかかわらず次々と狭い画廊に客が訪れた。このようなコレクションは他の会場での展示は断られるようで、ヴァニラ画廊ならではの展示だと思う。今後の展示予定もなさそうなので、エロスやらアウトサイダーアートやら都築響一ファンは来訪されることを強くお勧めします。今週末(土)まで。
(入場時にもらえる局部の蝋人形画像つきのお守りはどうしようかな。)

現代美術場外乱闘

現代美術場外乱闘

画廊で購入。今回の展示品の紹介もあり。