フルーツパフェとアイドル

いまさらながらパフェブログ更新。


都立家政「sun fleur」でフルーツパフェを食べる
4月10日、都立家政の「sun fleur」でフルーツパフェ(1000円)を食べる。

昼のAKBN0現場(荻窪)から散歩がてら都立家政駅まで歩く。割と距離があった。そして都立家政からももクロのライブがあった中野まで歩くという一日だった。
フルーツのカットが美しい。スイカ2片、イチゴ2片、オレンジ、グレープフルーツ、スウィーティ?、キウイ、なんかブドウ、メロン、りんご。
フルーツの下にはチョコアイス・バニラアイス・イチゴアイスが配置され、最下層にはフルーツポンチ、内容は主にバナナ、そしてイチゴとパイン。
これ以降パフェブログでは、パフェを縦に三分割した時の、最上層を第1層、中間層を第2層、最下層を第3層として話を進める(横長のパフェが登場した時は話が別だが)。さて、最近思うのが、最下層の第3層をどうするか、そこまで力を入れているかということでパフェの満足度が変わってくるのではないかということ。このフルーツパフェは第3層がフルーツポンチとなっていて、最後まで手抜きが無い。第1層がカットフルーツ、第2層がアイス、第3層がフルーツポンチという構成は飽きさせず、舌を様々に楽しませる。



4月13日、目黒果実園で、フルーツパルフェ(819円)を食べた。

第1層がりんご、グレープフルーツ、ドラゴンフルーツ、スイカ、マスカット、イチゴ、さくらんぼ、バナナ、パイン、オレンジ、メロン、パパイヤ、生クリームとバニラアイス。この第1層、有無を言わさぬ豪華さ。フルーツが暴れだしている。
第2層、都立家政のパフェと同様、三つのアイス。こちらはブルーベリーと、メロンとオレンジのアイス。第3層は固めの生クリームとバナナ。
このボリュームで1000円しないというのは信じがたい。味もボリュームも値段も文句をつけがたい逸品。



さて、これらフルーツパフェ二品を食して感じることは、「フルーツパフェは食べにくい」ということである。見た目の豪華絢爛さを重視した結果、どうしてもどこから手を付けてよいやら、と思ってしまうし、フルーツが倒れないようにバランスに気をつけながら食べなければならない。とは言えこれは苦言ではなく、うれしい悲鳴である。食べにくいからこそ、時間をかけて楽しむことができる。これはパフェの特長である。
アイドルもまた、見栄えを意識した、わざとらしく派手派手しい衣装を身にまとう。そのことで、我々は一旦「食べにくさ=ちょっと手を出しにくい感じ」を覚えるだろう。「なんだあれは?」とちょっと手を出すのにためらわれる感覚。往年の「ミニモニ。」の衣装を思い出してくれてもいいし、最近のももいろクローバーの衣装のわざとらしさを見てもいいだろう。そう簡単には支持できそうにない感じ。それを大好きとは表明しづらい感じ。子供っぽい、幼稚なものと揶揄されても致し方ないような感じ。しかし、一度それに手を付けると、そのうまみから抜け出せなくなる。はまってしまう。そんな蠱惑的な魅力があると言えるだろう。
もうひとつ。ごてごてしすぎるその衣装(それはアイドルの生命力の表現としてある)は、アイドル自身が動くことの、時に支障となりうるだろう。動きにくさ、踊りにくさとなってアイドルを苦しめるだろう。これはフルーツパフェにおいて、フルーツが自らの生命の充実をもてあまして、フルーツ同士が器の中で押し合いへし合いして危ういバランスの中に在ることと等しい。生命力の横溢が、かえってその生命にリスクとなりうること。アイドルファンであれば感じたことがあるかもしれない、アイドルの危うさを帯びた魅力を思う。


先ほどの話に戻る。パフェは第1層も大事だが、第3層の働きも見逃してはならない。アイドルにおける層とは何か。かなり思いつきで書くが、第1層はアイドルの見た目の要素(容姿・声・踊り)、第2層はアイドルの見た目を支えるもの(歌やダンスのスキルなど)、第3層は「アイドル」を支えるもの(アイドルシステム)としてみようか。(これはあくまで生身のアイドルについてである。)
確かに、第1層が突き抜けた魅力を有していれば、アイドル(パフェ)は成り立つ。しかし第3層がしっかりしていなければ、第1層の危うさを支えきれない。そして第3層はそれぞれのアイドルにおいて強みとなるところがそれぞれ違う。金があるところ、メディア戦略がうまいところ、ファンを盛り上げることができるところなど、様々だろう。いずれにしても、アイドルを支え、どう活動を継続させていくかという点も含めて、アイドル現象を見ていくのが面白い。