「資生堂パーラー サロン・ド・カフェ」のストロベリーパフェを食べた
先日珍しく本を衝動買いした。その名も「男のパフェ」。
- 作者: スイーツ番長
- 出版社/メーカー: 日本出版社
- 発売日: 2010/09
- メディア: 単行本
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重要なのは、内実よりは見た目が大事であるという点。快さのための「嗜好品」であるという点はまず指摘しておこう。
「男のパフェ」内でも一番最初に紹介されている「銀座 資生堂パーラー」のストロベリーパフェ。まずはパフェよりも前にカフェそのものの雰囲気。さすが銀座だけあって、自分が入るのがはばかられるようなセレブ感。アイドルで言えば、まずはライブ会場の雰囲気はどーよ、ってことだ。
そして、肝心のストロベリーパフェ(1680円)だ(画質悪いけど)。パフェグラス中央、生クリームの上に載せられたイチゴ、そしてそれを取り囲むように半分にされたイチゴが並べられている。その下にはストロベリーアイスクリーム。その下にはイチゴソースや生クリーム、バニラアイスクリーム。最下層には果肉感たっぷりのイチゴソースで締める。ひたすらイチゴづくしだ。
パフェが上下に長い構造であることはとても重要だ。それは、我々が確実に上層から下層へと順番に食べていくことを方向付けられるということ。わざわざ下からまぜっかえして食べるなどということをしない限り、作り手の意図どおりに食べ(てもらえ)るのがパフェだ。そしてもう一つ重要なことは、パフェは食べるのにそれなりに時間がかかるものであるという点だ。時間をかけて上層から下層に向けて攻略していく、あるいは作り手の意図を汲み取っていくと言ってもよいが、ほぼ決められた順番どおりに時間をかけて味わっていくということを考えた時、そこに音楽(ライブ)との共通点を思わずにはいられない。そう、ここにおいてパフェは、空間芸術というよりむしろ、時間芸術ではないかと問う視点が生まれてくる。
イチゴの魅力だけを全面に押し出した「ストロベリーパフェ」は、濃厚なマジヲタが集結するソロコンサートといったところか。
いずれにせよ、ライブよりもお手頃に、濃厚な体験に誘ってくれるパフェの魅力に、だいぶはまりつつある。(このシリーズは続く可能性があります)