ヴァニラ画廊「たま展「epitaph」-少女主義的水彩画展-」

ヴァニラ画廊に行った。
http://www.vanilla-gallery.com/archives/2011/20110221.html

飴色ロマンス―少女主義的水彩絵詞集

飴色ロマンス―少女主義的水彩絵詞集

たまの絵は、少女絵の世界(たとえばトレヴァー・ブラウンのアリス然り)らしく、気持ち悪さ、弱さ、意志の強さ、迷い、美しさ、妖しさ等、少女の複雑さに溢れている。たまの絵は、余白があまりない。床にいろいろなものをこぼし、散らかしたがる。そして水彩画ではあるが、それぞれの線が、比較的輪郭をはっきりとさせて描かれるために、色と色、線と線の境界が明確である。
余白がなく、輪郭のはっきりした線で埋め尽くされた絵は、さながら迷路のようだと感じた。それは、少女の心理の複雑さ、そして少女がおかれる状況、少女に向けられる様々な視線の錯綜の具合とも見え、いかにも少女絵としてふさわしいと思わせるのだ。