Hello! Project 2009 SUMMER 革命元年 〜Hello!チャンプル〜

ひさしぶりの現場。
一曲目、グルグルJUMPから、滑稽さとかわいさが全開だった。嗣永桃子ががにまたで回転するとき、何かもう世界が救われた気がした。勘違いだが、勘違いをさせる力というのは重要だ。
なっきぃのB級感。S/mileageのあとで、ガーディアンズ4が出て来た時、なんか、オチのような気がしてしまった。当然ガーディアンズの方がキャリアがあるのに、なんというか、なあ。S/mileageU15アイドルとしてのいかがわしさという点で強度があるのに対して、ガーディアンズのほうのグループとしての必然性みたいなものが感じられないのか、それとも、なっきぃのB級感のせいなのか。プッチモニVでなっきぃがセンターで出て来た時も、なっきぃヲタの自分でさえ、なんか首をかしげてしまう気持ちになる。首をかしげるというのは、これは、悪い意味ではない。このなんだかもにゃもにゃした感じがたまらなかったりもするのだ。
ミニモニ。ジャンケンぴょん!」でのリンリンが当時のミカの雰囲気(全然人気ないのにやる気満々な感じ)があって懐かしい。当時鏡を見ながら振りの練習をした自分の体に、いまだに振りの記憶が残っているのもなんだか面白い。
Berryz工房青春バスガイド」はすばらしい。バスガイドの衣装を着ながら、バスガイドにあこがれる男(つんく)の心情をつづる。そうした主客の転倒――これはしばしばアイドルを応援する者に起こるのだが――が面白いし、「マイクに生まれ変わりたい」という歌詞に見えるつんくの妄想がほとんど意図的にヲタの妄想をなぞっているようで面白い。
「あぁ!」「プッチモニV」「タンポポ♯」「続・美勇伝」「ZYX-α」らのユニット結成にはしばしば論じている二つの側面があるだろう。ひとつは単に昔の全盛期におんぶに抱っこ状態だと、その懐古主義を否定的に見ること。もうひとつはアイドルは自己言及的な存在であって、こうしたパロディそのものも肯定的に評価できるとするもの。特に、ハロー!プロジェクトという枠でライブをする以上、こうした試みはあってよいと。ぼくがライブを見ながら首をかしげたくなるのは、こうしたアンビヴァレントな感情によるものかもしれない。
そしてもうひとつ首をかしげたいのは、毎度のことだがまことのMCとしての才能のなさである。もうみんな認めているので問題はないのだが、まったくもって台本以上の仕事が出来ない。メンバーの想定外の答えに臨機応変な対応がかけらもできない。それをあえてメリットとするなら、まことの頼りなさが彼の男性性を薄めるので、ヲタはまことを邪魔には思わないだろうということだ。ひとつの見どころ、というかヒヤヒヤしたところは、℃-uteの3人に、MCで「今困っていることは?」という問いをした瞬間だ。つい心の中で(メンバーがどんどんいなくなること)と答えてしまう自分がいた。
ちなみになっきぃが困っていることは、蚊に刺されることらしいです。
…蚊になりたい。
…変な虫はつかないようにね。