別れの言葉が虚空を漂う

http://www.helloproject.com/news/0907110000_arihara.html
こういうんじゃないよな、と思います。こういうんじゃないです。
語弊のある言い方かもしれませんが、アイドルがアイドルを辞めて普通の女の子になるということは、ぼくらにとっては死んだも同然なのです。
メディア現象であるところのアイドルが、メディアから姿を消すことは、それはアイドルの死なのです。
ぼくはアイドルが死ぬことを惜しむんじゃないのです。惜しんだこともあったけど、それはもう仕方のないことです。
ただ、その死を受け入れる仕方というものがあるだろうということなのです。


愛する人が死んだと、病院から急な電話があり。もう死体は荼毘に付しました、お葬式もしません。と。
もう会えません、もう見ることはできません、言葉をかけることなどできません。
語弊のある言い方かもしれませんが、それでもアイドルを愛するものにとって、アイドルが急にいなくなるというのは、そういうことなのです。


別れを、受け入れるための儀礼がほしい。
急に言われても、人間は機械じゃないので、そんなことを切り替えるスイッチはないのです。
緩やかに別れを、死を受容する、儀礼がほしい。


いったい、だれに、何を言えばいいというのだろう。