石川厚生年金動物園

根上松

石川県金沢市まで行ってきました。
僕は全く鉄道に詳しくないので、みどりの窓口のおねえさんが勧めてくれるまで、北陸フリーきっぷの存在なんて全く知らなかったのだ。カタカタパソコンの画面やら枠やらを信じられない速度で叩いている窓口のおねえさんは頼もしかった。
越後湯沢から、はくたか6号に乗って、桃鉄でしか行かないような駅を過ぎていく。
13時半頃金沢駅着。せっかく近いので、兼六園に寄ることにしていた。
ハロパの奈良紺でも歴史あるものと歴史なきヲタと、っていう対比をしたんだけれども(http://d.hatena.ne.jp/onoya/20060612)、画像は根上松(ねあがりまつ)です。盛り土したところに松を植え、少しずつ土を取り除いて根を露出させる。一体どんだけの手間がかかってるんでしょう。抗えないよなあ、この時間の重さ。ひっくり返せないなあ、この歴史は。
一方でヲタの歴史のなさ、なんつって、でも、兼六園の土産屋も、ハローの公式グッズも露店での非公式グッズも、そのどうでもよさはなんら変わらない。そこから考えれば、じゃあそれに群がる客ってのは、その歴史性を受容するだけのリテラシーってのはあるのかね、ってことにもなる。兼六園を訪れるカップルだったり親子連れだったり、おばさん連中だったり、あんたら、することないから来てるんでしょ、とか、仲間意識の確認のネタにしてるだけでしょ、とか、なんとでも言えそうである。
兼六園を見て、観光地の画一化ってのも感じたし、それをさせてるのは客のほうでもあるのだろうな、ということも感じる。そんな僕も、せいぜいヲタ世界との対比のネタとして、兼六園を通り過ぎただけだ。

そして、石川厚生年金会館に着く。
いつものことだが、こんなことまで来るほど見る価値があるんだっけ、って思っておいて、結果的に大満足ってパターンだ。
昼公演は後ろのほうの通路。
藤本と田中のMCでは、ミキティは動物をあやす自分が一番輝いているから、今度動物園でライブをやろうって言ってたけど、ん、この現場こそが動物園なんじゃないのかいな。現にウサギの耳もそこかしこに見えたしな。
メリピンはやっぱり強烈だったが、むしろ曲が終わって「キャハッキャハッ」と言いながら去っていくところで殺意を感じた。殺意という萌え。
ところで、これクリスマスソングなんですよね、あまりにもピンク色過ぎてあんまりそのことを注意してなかった。で、それを意識してみると、「王子様と雪の夜」のパロディみたいに聞こえてくる。「王子様と雪の夜」を聞いていた頃は、ベタな曲にベタに没入して聞いていたけれども、今回はメタ的な曲に、でもベタに没入できるような。「レインボーピンク」は「ね〜え?」のパロディだと思ったけれど、やっぱりベタに没入しちゃう。「萌え」もやっぱりつきつめていけば権威になるんじゃないのかなあ。しかし、それを道徳へ持っていけるのか?…まだうまく考えがまとまらない。
HOW DO YOU LIKE JAPAN?を聞いて、兼六園にいた外国人を思い出した。
『HOW DO YOU LIKE THIS JAPAN?国民の皆さん?
HOW DO YOU LIKE THIS JAPAN?観光の皆さん?』
兼六園とヲタの現場と、どっちも日本だけれども、日本ってなんだっけとか、ちょっと思ってみたり。
ライブ途中から完全に没入モードに入ったために、「SEXY BOY」が控えていることをすっかり忘れていた。それほどいいライブということです。
「歩いてる」は『正義』『平和』『時代』とか、やはりスケールがでかかった。

夜公演は、7列目。
隣のヲタの汗に苦しめられながらも、飛んだ。
ほとんど記憶が無い。
道重のへそは平坦だ、というくらいしかない。

金沢駅から、寝台車で帰る。改札のところにヲタがいたから、寝台車はヲタだらけだったんだろうと思う。そこで一句。