のぞみ on のぞみ

リュ・シウォンだろうか、名古屋駅についたら、女性ファンが新幹線の改札付近で悲鳴をあげている。必死なおばさんたちを見ると、同じ穴のムジナでありながらも、その気味の悪さにたじろぐのだが、人間の欲望のエネルギーは偉大だよなと思う。人から笑われるくらい、おかしいと思われるくらい何かに熱中するということ。それはすばらしいことなんだと思う。で、そのことは、そういうおばはんを見てもちっとも思えないんだ、気持ち悪くて。だけど、その気持ち悪さは自分たちも同じだと思って、それに加え自分たちのヲタとしての爽快さを思ったときに、やっと初めて思えることなんだ。だから、逆にそういうおばさんたちを僕は徹底的にバカだなあと思いたい。そして、自分も他の人々からバカだなあと思われたい。どうでもいいことについてバカでありたい。
さて、その後の新幹線にハロプロのメンバーが乗るらしいということで、時間の近い新幹線に乗る自分は、ちょっと様子でも見ようということでホームに早めに行く。僕は出待ち入り待ちの類を全くしたことがない。今日初めてハローの私服姿を見たんじゃないかと思う。ハローの私服姿に、僕は全く興味がないけれども、でもメンバーを見れる機会があるんだったら、やっぱり見たいんだな、自分も。
辻はやっぱり辻だった。僕はプライヴェートの辻なるものは全く信じていない。辻は辻なんだ。
それにしても、見送りのヲタっていうのは、ほんとに情報収集能力と行動力に長けていると思う。
ある何かを突き詰めた人は、仕事であれ趣味であれ、他の人には及びもつかないような知の領域・知の体系を持っているんだろうけど、目の当たりにするとその奥の深さに驚嘆する。それが倫理的にどうであるとか、人として、とかってもうどうでもよくなるような緻密さ。いや緻密すぎて細かすぎて、周りが見えてないだろみたいな批判もできるのかもしれないけど、でも僕は昔から思うのだ。他の人がやれないことをやる人というのは、それだけで尊敬する価値がある。
それと同時に、そんなヲタを相手にするアイドルの大変さも分かる。だから、それに耐えうるかどうか、エッグの人はよーく考えなさいよ今のうちってことでしょう。
あいぼんを見ても矢口を見ても、やっぱりアイドルって大変だよね。矢口がいまだに司会しかやらせてもらえないことがぼくにはよく理解できない。「演技に磨きをかける」と言う矢口を、素直に応援する気にならない。矢口の領域って、そんなところだっけ?

ともあれ、僕は今日という日を満足できた。
ハロプロが好きな自分が、どんどんはっきりしてくる。
ヲタ活動が自己を確認する作業であることを、僕は卒論を通して知ったわけだが、その作業を絶対やめちゃいけない。ん?ちょっとベタに語りすぎか?でもでも、保身的でいいんじゃないか。