文学フリマで「その場で食ってスイーツ評論」

6月12日(日)、文学フリマで『アイドル領域』の在庫分を販売しました。ブースに来てくださった方、同人誌をお買い求めいただいた方、ありがとうございました。
サークル「ムスメラウンジ」の方に詳細は記しています。http://d.hatena.ne.jp/musumelounge/20110613
最近いつも同人誌即売会の際には、なにかしらの企画をやろうと考えてきました。「ついったー割」とか、「アイドルへの愛を語ったら割」など。今回はさて何かやろうかと考えた時に、今回は同人誌も在庫分だけなのでお客さんも少ないだろうと思い、同人誌とは関係ない企画を文学フリマ前日の深夜に思いつきました(実際にはお客さんは結構来ていただき、同人誌在庫分は完売しました)。その企画とは、ブースに差し入れとして「パフェ」と名のつくものを持ってきてくれた方には、斧屋がその場でそれを食べながら評論をするというものです。最近アイドルよりもパフェに執心の自分にぴったりの企画。文学フリマは食料品の販売は禁止されていますが、飲食はできるし、迷惑にならない限り、しゃべることも当然問題ありません。あとは会場にパフェと名のつくものを買ってきてくれる奇特な方がいらっしゃるかどうか。



結果から言うと、パフェではないものの、差し入れとしてスイーツを買ってきていただいた方がお一方。ローソンの「山形県佐藤錦のヴェリーヌ 280円(税込)138kcal」を買ってきていただいた。(商品説明http://www.lawson.co.jp/recommend/cat578/038232/)そのお客様が見守る中、スイーツを食しながらアイドルと関連付けた論評的なおしゃべりをする。画像から分かるように、さくらんぼの下は三層構造。これはパフェ的なつくりと言ってよい。割と洋酒の効いた風味。これはピンチケには寄り付けない、大人向けのアイドルユニットだぜ、ということで、セクシーオールシスターズ(セクオ)こそふさわしい。さくらんぼやらピンク、紫の色合い。エロス漂うスイーツだ。第1層の薄ピンクのゼリー、これはさしずめ「胸の谷間にうもれ隊」といったところ。第2層、カルピスのムース。この白色の冷たさ、人間的エロスというよりは機械的エロスを醸す第2層は、セクオライブ中盤に登場した「小桃音まい」だ。その安定感。グループアイドル隆盛の中、ソロのアイドルとして一定の存在感をそこに示す。そして第3層、さくらんぼの果肉入りジュレ。肉感溢れる、ライブ終盤を盛り上げるユニットと言えば、「爆乳三国志」だ。そのボリューム感。おなかいっぱいにさせてライブ体験を終えさせてくれる。


…というような語りを10分近くに渡って繰り広げ、ブース近くの同志からもつっこみを受けながら、スイーツ評論完了。やっていたこと自体は下らなすぎるが、試みとしては割と斬新だったのではないか。先日デザインフェスタに行った時に、「デザイン」と言いながら占いがあったりライブがあったりといった、場所を共有する、会うことで立ち現れるパフォーマンスが展開されていたことも、自分の着想の元になっていたかもしれない。今回の文学フリマで言えば、ブース「エ−40」のトルタで「オーディオブック」を販売していて、買った人が会場内に散らばった詩人に詩の朗読をしてもらえるという試みがあったようだ。(まとめ「トルタオーディオブック」http://togetter.com/li/149189
完成したものとしての同人誌を売るということだけでなく、その場で新しい言葉を、他の人との出会いによって紡いでいくということも「文学」のあり方として好ましいものだと思った。
今回「パフェ」と名のつくものがなくて差し入れを断念された方もいたのは申し訳なかった。次回夏のコミケはどうなるか分からないが、毎回なにか思いつきで企画をすることで、来てくれた方に楽しめる仕掛けとしたいと思う。


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