オトメ☆コーポレーション「朝礼」「社内会議」「笑顔営業」3ヶ月連続CD発売記念イベント(ishimaru soft本店 7F)

2月26日(土)、オトメ☆コーポレーションを見てきた。
オトメ☆コーポレーションは位置づけの難しいアイドルである。ローカルアイドルではないし、ライブアイドルとも言い切れない。長野での活動も多いが、関東でも多くイベントを行っている。
http://otome-corp.syncl.jp/
会社をコンセプトにしている点は、最近「学校」をコンセプトに制服を衣装として活動するアイドルが多い中で独特であるが、上記のような位置づけの微妙さもあるのか、ファンが多くついているともいえない。実際、石丸の7Fに入る客数が他のアイドル(たとえば小桃音まいやJK21)よりもはっきりと少ない。一方で多くの常連ファンはお互いに顔見知りとなっており、曲中の応援文化もある程度統一され、勝手な自己顕示に走るファンもおらず、純粋にアイドルを応援しようという愛情が伝わってくる現場であった。
ただ、この石丸イベントは、時間枠が限られていたこともあり、たしか3曲歌って終わりであったし、参加特典も石丸との絡みなのか、いつもよりもCDを多く買わせる条件になっていたらしく、いつものオトメ☆のイベントとはだいぶ差があった模様だ。このところ足しげくオトメ☆現場に通っているメイヤン氏(id:nhokuto)によれば、このイベントは「ハレ」のイベントであったとのこと。普段はもっとゆるいそうだ。
イベント終了後、石丸の入り口で出待ちをしていると、カートを引き、イベント中にファンから送られた派手な花束を持ったメンバーが出てきた。ファンとしばし言葉を交わしたあと(本当は他にもいろいろあったのだが、伏せておく)、彼女たちは電車移動のため、駅へと歩いていった。もちろんそこで後を追わないのはファンのたしなみである。
ファンとアイドルの距離は近い。ブログでのコメントのやり取りも含め、アイドルはファンの個々人を認識している。一方でファンは、彼女たちをしっかりとアイドルとして扱っているように感じる。それは逆に言えば、自らをファンとして位置づけ、常連ファンの間でアイドルをアイドルとして維持するための規範が働いているということだ。
もちろんそれでもアイドルの世界は安泰ではない。ただ現場の和やかな雰囲気は、初めてオトメ☆を見に行った自分にも心地よいものではあった。仮説だが、これは「会社」をコンセプトにすることで、ファンを社会人(良識ある大人)に絞ることに成功したということなのではないかと考えた。「会社」のコンセプトで学生がファンになることは考えづらい。比較論で言えば、どうしてもファン層が若い現場が荒れやすいのは確かである。会社をコンセプトにすることで、あえてファンの年齢層を上に設定し、そこでファンを獲得した(決して多くはないが…)というわけである。
いずれにせよ、石丸のイベントだけではオトメ☆の魅力を味わったとは言えない(ようである)。近いうちにもっとゆるい雰囲気も楽しんでみたい。