ももクロ新春スペクタクルツアー ミライボウルがやってきた。

ももいろクローバーのイベント。1/30(日)、ららぽーと柏の葉にて。

あまりに久しぶりの日記で、どう書こうか迷いますが、手短に。

秋葉原でのぱすぽ☆の無料イベントを途中まで見て、初めて乗るつくばエクスプレス柏の葉へ。

イベント2回目、17時30分からの外でのイベントということで、とにかく寒い。

感じたこと2つ。

まず一つ目は、やはりももクロの閉鎖性について。せっかく郊外のショッピングモールで、若い中高生も見ているイベントなのだから、新規の客を獲得しにいけばいいのにと思うのだが、内輪で楽しむという雰囲気は変わらない。

自分は全く文脈が分からなかったが、2回目のイベントはメンバーが顔を白く塗ってパンダに扮して、そのまま「ももいろクローバー」を名乗らずにイベントが進んだ。自分がその文脈を理解していないのと同様、一般の観覧客にはこれがなんという、どんなグループなのか分からなかったことだろう。リーダーの百田のブログにもあるように、ももクロ自身はそれを「ももクロらしさ」だと考えている節がある。

いつもの、一定の、分かってくれているファンが楽しんでくれればいいという感じで、それを超える普遍性を指向してはいない。MCは自己紹介も含め、分かる人にしか分からない。

では一般の客が何を楽しんでいるかというと、それでも曲やダンスを見て楽しむことはできる。または、一定の様式に沿って騒ぐなり叫ぶなりするヲタを見て楽しむか。

さてそこで気になったのは、自分の近くにいた部活帰りと思しき高校生数人の振る舞いである。

彼らはおそらくファンではない。たまたま部活帰りにららぽーとに寄ったらイベントをやっていたという感じ。

彼らは広場中央で跳躍し、叫び、踊るヲタを見て爆笑し、またそれを模倣していた。百田に対するコール「かなくぉ〜↑」やら「ももか〜」やら、推しジャンプやらを揶揄し、それを模倣した。

しかし、自分からすればこの模倣ということがヲタの始まりである。盛り上がる作法を学び、その空間が居心地がいいと思えてしまった以上、ヲタと同じである。模倣された側と模倣する側の差異はどこにもない。いや、自分たちは冗談でやっている、という言い訳は通用しない。なぜなら、模倣される側のヲタも、けっしてそれを「本気」でやっているなどと主張はしないであろうから。

というわけで、ぼくは少し分からなくなった。ももクロ現場はとても閉じているように思える。アイドルのメンバーは内輪でのノリに終始しているし、常連のファンもそれにしたがった文化的振る舞いをする。だから一般の観覧客にそこへ参与していく余地はない、と一見思える。

ところが、ファンの振る舞いを模倣するのは意外と簡単であり、それを契機として現場の雰囲気を楽しめるようになる若い人は、それなりにいるのではないか、とも思わせたのだ。

その意味では、郊外のショッピングモールでイベントをすることの意味はあるのかもしれない。潜在的なヲタを引き込むことになるのかもしれない。そういえば、ららぽーと柏の葉も、あるいは他のイベント会場であるららぽーと豊洲でも立川フロム中武でも、今回のツアーは3、4回同じ会場でイベントを行う。はじめ滑稽なヲタの生態を見にイベント会場にとどまっていた中高生が、繰り返しイベント会場に滞在することによって、ミイラ取りがミイラになる、などということは当たり前のようにあるだろう。ともかく、他の行動の選択肢を排除して、結果的にアイドルイベントの現場にいる、という事実が重いのだ。そんな風に、割といい加減なきっかけでアイドルファンがはじまるという側面も無視はできないだろう。