夜・鳴っきぃ

アリーナE9列。ここは本当に狙いどおり。
ヤフオクにE後半とF前半が全く出ていないことから、ステージがそこにできることは推測がついた。そんな中で、一般席の中でステージに最も近い側の席を手に入れた。なにしろ自分の左側は手すりの他はもうなにもない。スケブも高く掲げなくてもステージから何の障害も無く見てもらえる好位置。
僕は今回、なっきぃのTシャツを着て、なっきぃのタオルを首にかけ、「なっきぃ」と書かれたスケブを掲げ、「なっきぃ!」と叫んだ。なんだか、ステージの向こう側でスケブを掲げている人も、「愛理」やら「嗣」やら、それはそれで大きな名札をつけているみたいだった。「僕はなっきぃが好きです」と、「僕はなっきぃです」との間に、どれだけの差異があるのか、僕にはよく分からない。必死に鳴きつづける僕は、必死に自己証明をしようとしている。レスはまさに、そんな自己を認めてくれる行為。幸いなことに、好位置から鳴いた僕は、なっきぃから何度か視線をもらうことが出来た。それは「がんばれ」とか、控えめに言っても「生きていていいよ」というメッセージなのだ。だから生きていける。
…というわけで僕は、夜は「鳴っきぃ」でした。



朝は「自己→他者」、アイドルを愛しているという感覚。
昼は「自己=他者」、アイドルと渾然一体となる感覚。
夜は「自己←他者」、アイドルから愛されているという感覚。
なんてぜいたくなライブ。