萌え番組主流

先週の「とくばん」をようやく見る。
うたばんスタッフの愛。
うたばんの歴史を振り返る中で、ハロー!プロジェクト枠を設けたり、まさか保田をゲストで呼ぶなんて、うたばんスタッフが番組としての成功という以上に、ハロプロへの愛着を持っていた証拠である。
初期から2003年くらいまで、「物語」→「キャラ萌え」への変化の歴史をはっきりと見せてくれる「うたばん」。ハロヲタの歴史をたどる上では欠かせない番組である。「物語」を失ってからのハローの出演は魅力を失っていった。それは、「内面」を持った人間のアイドルが、表層的な「キャラ」で売るアニメ的、虚構的存在になっていく過程だった。
そんな裏も表もないような存在を、石橋がうまくいじれるはずもなく。一時代を築いた、ハローとうたばんの蜜月関係はとっくに終わってしまったのである、やはり。認めたくないけど、やはりそういうことなのである。

一方で「ハロプロアワー」のほうは完全に、萌えろよ萌えろ、というメッセージが伝わってくる。
道重といい、熊井といい、なんともいい歌声を聞かせてくれます。
あるいは、「Curious nono」も、ひたすら辻を垂れ流す、という萌え番組です。
もはや辻が人間であるかどうかは全く問題になっていない。
…ただ、これはこれでいいやん。 という気もするんです。
より直接的に欲望している、という点で「動物的」で、倫理の入り込む余地はないんだけど。

だけど。
春頃から感じてるんだが、やっぱりこの道重とか辻とかの「萌え」がたどり着くとこまでいったら、結局また神性、聖性を獲得して、なんらか神話を紡げるんじゃないかなあとか、まだ机上の空論ですが。
そんな可能性を、雰囲気として感じるんだよなあ。