スミレ・16歳!!

はるか17」じゃないです。少年マガジンで連載中のマンガですが、非常にいい。
『野ノ山高校に転校してきたのは、なんと!!スミレという人形女子高生を操るオヤジ!どっからみてもお人形、しかも背後にオヤジだし……。明らかにおかしな状況なのに、素直でかわいいスミレに、いつしかみんなメロメロ!恋に涙に友情が、いっぱいつまった学園コメディ!!』(「スミレ・17歳!!」の紹介 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063636348

普通にコメディとして面白いのだが、この設定、アイドルっていうものそのものじゃないですか。
背後ではオヤジ(事務所)の存在がはっきりと分かるのに、表層としてのアイドルの現れに僕らは抗うことができない。なんて示唆に富む作品だろう。自分の意志では動くことができず、操られる「お人形」。それに魅せられる僕ら。
ところで、この作品で一番のキモは、オヤジが「スミレ」を成立させるために常に必死になっているところで、それに心動かされて周囲もスミレの存在を認めてしまうことになる。
こんな読み方がアリかどうか知らないが、アイドルってしっかりとバックがフォローしてやらなきゃ危うい存在だよなあと思うのだ。一生懸命バックがサポートをして、アイドルをアイドルたらしめる。そのことによって、背景のオヤジが気にならなくなって、アイドルはアイドルとして映えるようになる。そんなことをつい思ってしまうのです。