何者

アリーナ西が出口まで遠いせいもあって、予想通り帰りの新幹線に間に合わず。
しょうがないのでネットで探した安いビジネスホテルに行くことにする。マン喫では疲れは取れん。
ということで新今宮のビジネスホテル街にいったのだが、どうも治安が悪そうな地域である。あやしそうな人影がちらほら見られる。予約したホテルを探してさまよっていたら、運悪くパトカーに目をつけられる。生まれて初めての職質である。雨も降っていたせいか、パトカーに乗せられる。びびった。とはいえ、何の後ろめたいこともないので気楽に応じることにする。
「どこからきたのか」「何しにきたのか」「なんでここにいるのか」等しつこく聞かれるので、正直に答える。「モーニング娘。系のコンサートです。」
持ち物チェックがあるかと思いきや、そこまではされず、大体正体が分かったらしく解放される。荷物チェックされれば完全に理解してもらえるのになあw
…5年前を思い出す。「矢口」の形にサイリウムをスケブにはりつけたまま、福岡空港の荷物チェックを受けて、それについて質問をされた思い出。「これはなんですか?」「…コンサートの応援グッズです。」「そうですかw」

社会の権威とされる存在に、自分が何者なのかについて質問を受けるということ。そしてその権威は何者であるかを知れば、特にそれを否定するでもなく解放してくれるということ。これって、ヲタにとっちゃ最高の自己確認じゃないのか、と思うのだ。自分はヲタであって、別に文句を言われる筋合いは何もないことが分かる。ヲタは自分の価値を社会によって基礎づけられることを基本的には望まないけれども、こんな風に警察に拘束されてから解放されるっていうような大げささがあれば、やはり自分のヲタク的なありかたをより愛したくなる。そんなわけで、とっても貴重な体験をして、その夜は熟睡。今朝、朝一ののぞみで帰ってきた。
うーん、最高。
僕は運命を信じない。けれども辻の神としての意志は感じる。ホテルの部屋番号が622だったりして、22があるだけでそう感じる。あらゆるものが辻であることを感じる。辻が無限の存在・神であるなら、1であると同時に多である。少なくとも辻は一人でありながら、22でもあるんだから、うんそりゃ、神だ神だ。