衆環視

まったくもって、週刊誌ってのは胸くそが悪くなるような存在だと思う。
加護のタバコをすっぱ抜くことに対してではない。
そうした記事を載せておいて、「こんな姿、ファンは見たくないのに」というようなコメントを、つまりそんな自己正当化までして平気な面していることだ。こんな非難は大人気ないし、週刊誌を作っている側としては痛くも痒くもないことだ。それを承知で作っているんだから。だけれども、やはり純粋なファンに対して、ショックを受けるような記事を載せておいて、神経を逆なでするようなコメントをあえて載せるところには反発心を覚えてしまう。
個人的にはわざわざそうした「隠された真実」をさらけ出すことで、消費をかきたてるような社会は間違っていると言いたくなる。でもそれはある意味致し方ないことで、大して加護のことを好きでない人がそういう雑誌を買って面白がるのは構わないと思う。けれども、それ以上にファンを蹂躙することは許されない行為ではないか、というのが僕の立場だ。
それにしても、いつだって知っていたがアイドルというのは生きにくい。
華やかなきらびやかな人生だからこそ、その足場を何とかして崩して、ひきずりおろしてやろうとする力が強烈にかかる。衆人環視のもと、いかなるときも完全な存在でなければならない。
ボロを出したらただの人になってしまう神。


タバコで謹慎かあ。
一体、そんな圧力をかけるのはなんなのだろう。
僕にはゲームをしているようにしか思えないのだ。
ラグビーでのイエローカードみたいに、反則したら、しばらく出場できないみたいな。
でも、誰もが反則は行われるものだという認識でゲームをしているんだ。
誰も未成年でタバコが悪いなんて思ってないんじゃないのか。
ただ、ばれちゃダメ。そんなゲーム。
神殺しのかくれんぼゲームがこれからも続くのかなあ。僕は楽しくない。


でも。
僕が今日書きたいと思っているのはそんな「まっとうなこと」ではない。