秋葉原48

早速だが、AKB48を見に行く。
秋葉原ドンキホーテの8階。
エスカレーターで上っていくと、途中コスプレ館というフロアを過ぎる。なるほどね。
8階、ドンキの猥雑な雰囲気とは変わって、劇場の名の通り見た目は落ち着いた空間があった。
時間もないのでチケットを買って中に入る。
席は埋まっていたので立ち見だ。
席後方に、いかにも芸能人目指してます、というような女の子がたくさん座っていた。
13:00開演。幕が開くと、制服に身を包んだ少女が列をなしていた。
…あ、こりゃ、制服向上委員会(SKi)だ、と思った。
1年ちょっと前、SKiの公演を見に行って、そのマイナー感にとまどった。
今回は、距離的にはもっと近い、手の届きそうな位置にいる。
コンセプトがよく分かるやりかただ。
(ところで、SKiは今年なくなるみたいですね。
10年以上も存在しつづけた異色のアイドルグループの終わり。
ファンの人は、どう思っているんだろーか。)


気になった点を以下記す。
まずはMC部分。
まだ慣れてないこともあって、MCはうまくない、のは当然。
コメントの最後に「お手紙いただきました」「プレゼントいただきました、ありがとうございます」を入れるのがうまい。これをすると、だれがもらっているのかもらってないのかがはっきり分かる。自分の推しが何ももらっていない、ということがあってはならないこと、になる。毎日何か持っていってあげなきゃ、と思わせて、没入させる作戦です。宗教で言えば、寄進したお金の額がランキングに出て、共同体における自分のステータスになるというようなやり方があるが、同じこと。
それから、MCの内容だが、今日は「防寒対策」と「好きな飲み物」について。こうして毎日様々なテーマについて話していくことによって、AKB48の全体像のうちほんの少しずつが明らかになっていくというイメージを与える。データベースに次々と新しい情報が、際限なく追加されていく。それへの飽くなき欲求が、ここへ足を運ばせる。僕が娘。のミュージカルに何度も足を運んだのも、新しい情報・姿を発見するためだった、確かに。もちろん、それが「完成」することはないのだが。
ライブの曲調は、大して知りもしない80年代を思わせた。
よく歌詞覚えてないけど、「キスはダメよ」「みんなが見てる」みたいのって秋元康だね、いかにも。ただ、秋葉原だけあって、曲の雰囲気がアニソン的なものもあり、制服もアニメ的なコスプレ的な雰囲気もあり、そこらへんの融合も一つのテーマなんだろうと思った。
ノリ方が分からんのでかなりタイガーをしてしまったが、ハロヲタも多く来ているようで、PPPHとか「フゥフゥ」「フワフワ」のようなヲタ特有の合いの手もあり。ロミオも出てきた。


僕が楽しんだかというと、そこが微妙で、もっと近くで座ってみていたら違ったかもしれない。
実は寝不足ですごく眠かったのだ。それは残念。
あとは、メンバーの顔と名前が分からないと、没入するのは難しい。
何かパンフレットみたいなものがあるなら買ったのだが。
ともあれ、ライター気取りの僕は、やはり興味深いアイドルだとは思ったのだ。
その空間は言ってみれば、「無害化された空間」「暖房の効いた無菌化された空間」とでも言おうか。何か問題があるといえば言えるだろうが、「気持ちいいんだ文句あるか」と言われれば反論の出来ない、いかにもヲタらしい空間だった。もう一度は行こうと思う、いつになるか分からないが。
帰りのエスカレーターで、途中の階でメイド喫茶に行列が出来ているのを見た。ふーむ。