安倍のために？
ヤフオクがとんでもないことになっているな。
初日昼が30万超えか。
3万払えば、昼の2階に入れる。
なんで入りたいかって言ったら、やっぱりその場で何が起こるか見たいから。
何かしら祭りが見れるだろうと思うから。
だけど、今日知った。
また白サイですか… なんだか、ちょっと行く気が失せそうだよ。
卒紺のサイリウム祭りでさえ、自己満足の感が強くなってきてしまっているというのに…
ただそれについては、メンバーも感動してくれるし、恒例になったことをメンバーもうれしく思っているからいいのだ。
応援と感謝の意味で挙げている人がたくさんいればいい。
もしヲタの横の連帯感が味わいたくて、イベントとしてサイリウム祭りをしている人の方が多くなってしまったなら、個人的にはもう祭りをしないで欲しいと思う気持ちもある。
だが、もう多くなっている、多分。
そして、自分さえ、サイリウム祭りをそのように消費している、かも知れない。
タンポポ祭り以降、そうした儀礼の形式化は進んでいる。
だからメンバーと我々ヲタの距離感が次第に現れ始めていることは否めない。
でも、メンバーは感動してくれる。
だから、問題を孕みながらも、卒紺の祭りはこれからもやるべきである、と思う。
しかし。
安倍の復帰公演で私が想像していた祭りとは、コールとか拍手とか声援とか、であって、白サイじゃなかった。
何のための白サイなんだ？
議論の紆余曲折を経て、結局企画といえばサイリウムになってしまうことへの釈然としない思い。
問題はただひとつ。これが安倍のため、であるかどうか、ということ。
ところで、過去の日記にも書いたが、私は今回の謹慎の問題で、安倍に責任があったかということに関しては慎重な立場だ。
だけど、責任があったかどうかに関わらず、おそらく安倍は今では責任を感じてしまっているのだから、なにか復帰してよかったというヲタの脳天気な祭りというのは「空気が読めてない」という感じがしなくもないのだ。
それがもちろん応援のために企画されたのは重々承知の上で、さらに言えば実際白サイで埋め尽くせばなっちは感動するだろう、多分、ということも分かった上で、なんだか、違うよなあという思いがある。
私は、素朴な意見、暖かい拍手で迎えてやればいいことでしょう、に賛成する。
われわれヲタは、タンポポ祭りの感動を味わいたくて、祭りを続けてる。でも、その感動は2度と味わえない。
あれは、誰も実現しないだろうと思って、でもヲタがタンポポを想って、横の連帯感のことなんかかけらも思わないで、「無償の愛」といってもいい行為だったから、みんな感動したし、タンポポも感動した。
そして少なくともそれは、ヲタの「自己満足」と言って切り捨てられる類のことではなかった。
あの奇跡は、一度きりだ。
自分達の思いが自然に表出することが重要なのであって、この安倍復帰というタイミングでサイリウム祭りをすることの意味は自分には説得性を持たない。
白サイが我々の自然に応援する気持ちをぶち壊す危険性すら孕んでいるように思える。
多分開演してすぐに安倍は謝罪の言葉を述べるだろう。
そのときに祭りをする気か？
その時こそ、我々ヲタの素直な気持ちが表出する場面なのだが。
そこで我々がすることは、ただこれからも応援するよ、と伝えることではないのか。
白サイを企画した立場の人間はまあいいとしても、それに「付き合わされる」人は、それを「しなくてはならない」のだ。
これはとても健全な応援といえた代物ではない（もちろん卒紺においてもこの問題は発生している）。
気持ちあっての儀礼、それが白サイ企画では儀礼という形式に我々が操作されるという逆転が起きているといっていいのではないか。
もはや我々はサイリウム祭りという「絶対的な善」に異議を唱えることができにくくなっているが、これは実は大衆操作にもつながるような危険な兆候でもあるのかもしれないのだ。
やりたくない人はやらなくていいのだから、という意見には意味がない。
その場の空気が完全に強制力となることは目に見えているのだから。
手段の目的化というものは常に懸念され、回避すべく注意しなければならないことだ。
本来、応援するってどういうことだったのか。
我々はもう一度問うべきであろう。
だが…多分こうした懸念は全くの杞憂に終わるだろう。
白サイは成功し、安倍は感激し、我々も満足し、自分ももしその場にいたら、やっぱり感動するかもしれない。
自分がその場にいたいのは、ヲタとアイドル現象を観察したいというこずるい理由が大きいが、なっちにここで終わってほしくないという純粋な応援の気持ちも確かにある。
ヲタが満足し、なっちが感動するのなら何の問題があるのか、と問われたら、はっきりと反論することはできそうにない。
でも、その祭りが「安倍のため」になるかどうか考えると、それにも自分は自信をもてないのだ。
ヲタの世界で自足しているような…
ヲタの世界に安倍を巻き込んでそこに安住させようとするような、なんだか、阿片の匂いがする。
