Hello! Project 2017 WINTER 〜Crystal Clear〜

1月8日(日)朝公演を観てまいりました。久々のハロ紺。
思うところをつらつらと、セットリストの流れに従って。


2.初恋サンライズつばきファクトリー
組まれて間もないグループは、基本的に「背伸びした恋愛」を歌う傾向にある。
多くのグループがそこから始まって、グループが成熟するにつれて(ファンの数が増えるにつれて・ファンの年齢が徐々に上がるにつれて)だんだんに「恋」でなくて「愛」を歌うようになったり、具体的ではなく抽象的なことを歌うようになったりする。これはハロプロに限らず、たとえばジャニーズにおいてもまずまず成り立ちそうなことである。
そんなことを思っていたのだけど、この思いはその後のセトリで崩された。


3.Oh my wish!モーニング娘。'17
小田さくらが終盤までずっと後ろに位置取っていた。それによって迫力がより増していた。


4.女の園ハロプロ研修生
この歌詞も割と背伸び感がある。
というか、あれだ、年少のメンバーの方が歌詞世界では「女性性」が強く打ち出されがちというのは面白い。しばしば思うことだが、加入したてのメンバーの方が大人びている感じがして、加入した後の方がだんだん幼い見た目になっていくの、面白いですね。


5.カクゴして/アンジュルム
歌詞が自己啓発的。というか、この後もしばしば自己啓発的な歌詞が登場する。
これはこれでハロプロのいまの持ち味である。


6.どーだっていいの/カントリー・ガールズ
嗣永桃子を生で見るのはこれが最後かもしれない。
ここ5年くらいはずっと、アイドルのセカンドキャリア問題に興味を持ち続けていたが、嗣永のようにコーチ兼選手のような立場を経験するのは、後の仕事のためにもよいことだろうと思う。

この動画においても嗣永の能力が際立っているし、他のメンバーもうまく教育されているところが見える。
動画後半で嗣永が問いかける質問に対して、メンバーの答え方のパターンがどうであろうとも、面白い方向に展開することができる。そして、その意図をメンバーもその場で読みつつ、反応できる。そのあたりの探り合いの様子がとても面白い動画である。
「デザイン」ということを考える。嗣永は、デザインをする。いい素材(メンバー)を生かして、どのように面白く仕上げるか。コーチとか、管理職というのは、そういう、デザインをする能力が求められている。
アイドル全般の話にしても、アイドルの人気と継続は、どうデザインするかにかかっていると言える。アイドルの運営に関わる人たちは、そこを見誤ってはいけない。


7.生まれたてのBaby Love/Juice=Juice
金澤さんの声の良さは圧倒的。メンバーを声で好きになることがよくある。
ところで、なんだか、この曲の最中に泣けてきそうになったのだが、そこには「アイドルが幸せであってほしい」という思いがあった。なぜこのタイミングだったのか、よくわからない。「アイドルが幸せである世界であってほしい」というような思い。


8.GO TO THE TOP!!/こぶしファクトリー
ハロプロの曲って前髪が決まらないイメージがあるのだが、その件は別途記事を書きます。


10.忘れてあげる/アンジュルム
和田さんの髪をかき上げる仕草は、エロいというよりは、強さを表していた。惚れる。
室田さんは自分の中では黄色。シトラスの香気を放っている。


11.うるわしのカメリア/つばきファクトリー
旧仮名遣いの歌詞、こういうのを出しちゃうのが、マーケティングしてない感じでいいのですよねえ。
全然わかりやすくない。こういう幅、多様性を持つことがとても大事、と思う。


13.ピーナッツバタージェリーラブ/カントリー・ガールズ
カントリー・ガールズは、70〜80年代のカタカナ。という点ではレトロなパフェも似合いそうな。


15.Bye Bye Bye!/全員
ここまで歌詞の世界によってユニットごとの個性が出ていることを見てきただけに、この歌詞の凡庸さが際立った。正直この歌において歌詞は添え物でいいんだろうと思う。
そういえば、全然調べないで来たので、℃-uteが出演しないことを知らなかった。


16.ギャグ100回分愛してください/嗣永ほか
この曲は言語の身体性、音そのものの響きを楽しむ曲で、「のにゅ」はとてもよい。


17.Just Try!/つばきファクトリー
この曲だったか、歌詞の中に「人間とは如何なるものか」というのが出てくる。
こういうのを、かわいい女の子が言うからいいのですが、これに少しでも政治色や宗教色が入ってくるとまた難しくなってくる。そういう意味でも、歌詞は徹底的に具体的か、逆に抽象的か、であった方がよいと思える。


振り返ると、以下の3点が心に残る。
1.自己啓発的な歌詞に、割と本気で感化されそう。
2.アイドルも、どうデザインするかという視点がとても重要。
3.アイドルの歌詞が作り出す世界に興味がある。


いやもちろん、アイドルのライブとしてとっても面白かったです。
中でもアンジュルム、いい。