キュートを正しいアクセントで言えない人々が増えろ。

町田でパフェを2つ食べた前後に、横浜クイーンズスクエア℃-ute新曲イベに行く。
ここ2年ほど、すっかり℃-ute熱が冷めている。℃単独のイベントは昨年の℃-uteの日以来の参戦である。
オープンスペースのイベントで、女性ファンも、一般客も多かった。近くに老夫婦がいた。長く待っていないといることのできないポジションにいたので、通りすがりでふと止まったという感じではない。岡井さんやまいまいのMCに楽しそうに笑っているのが印象的だった。
いまだに誰かがイベントをやっていったら、それを「AKBかなにか」という語彙でしか表現できないのが一般人であるが、そこにももクロが少しだけ風穴を開けて、ハロプロもまあ少し巻き返して、という中で、一応℃-ute知名度も上がっているらしい。「キュート、ああ聞いたことある」と、英単語「cute」のアクセントそのままに通行人が口に出す時、それはそれでよろこばしい。一般人が「もーむす」といい、ヲタが「娘」と呼んだ時のようで。それが名が売れるということだろう。


さて、なんといっても「悲しきヘブン」のことを言わなくてはならない。℃-uteがあたかもパフォーマンスを売りにしているかのようになったとき、ぼくはもともとのかわいさ(キュートさ)が相対的に薄められた、または時期として過ぎ去ったように思えて、それはそれでさみしさもあった。なにしろ自分はどうしたってロリコンであって、℃-uteからかわいさがなくなってしまったら、自分にとっての推す意味はなくなるのだ。そんなわけで最近℃現場から足が遠のいた、ということは少なからずある。
それでも、すごいものはすごい。
全編ハモり、愛理と千聖に歌を任せて、あと3人はダンスに専念。こんなんできますか?ってガンガンに攻めてきている感じ。我々がそれに関与する隙間も何もなく、ただ聴けよ、見ろよ、という。そういうのってアイドル現場では決して普通ではない。でも、その圧倒的な力に会場中がいいようにされている様ってのは気持ちいい。みんな、おとなしくされてしまう。おとなしくするヲタ芸、じゃない。歌の力でおとなしくさせられるのだ。震えたし、ちょっと涙が出そうになる。
あまりによかったから、CDを買ったら17時半の回の握手券がついてきた。夕方パフェを食べていたら、やっぱりもう一度聴きたくなって、横浜に戻ってきた。夕方の空に「悲しきヘブン」は哀しく寂しく響いて、やっぱり震えた。
握手はしないで帰ろうと思ったけど、しばらく逡巡して結局することにした。なっきぃに困った顔をしてもらう。困った顔2012。実に2年ぶりの困った顔だ。もうもしかしたら、困り顔はなっきぃにふさわしくないのかもしれない。
これから足しげく℃現場に行くことはないだろうという気はしている。けれども、この曲を聴きたいがためにライブに行く、ということはごくたまに起こる。「悲しきヘブン」はそういう曲になるかもしれない。